So-net無料ブログ作成
前の10件 | -

稲城市議会3月議会が終わりました。 [市議会]

 本日、平成30年度第1回稲城市議会定例会(3月議会)が閉会しました。
 日本共産党稲城市議団は市長提案議案23件中13件に賛成し、10件に反対しました。また、議員提出議案1件に賛成しました。
 各議案の議員の賛否については、以下の通りです。(議案名称は一部省略しています)

<総務委員会関係>
〇表彰条例の一部改正 賛成:全員
〇職員定数条例の一部改正 賛成:全員
〇市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対:荒井、藤原、岡田、山岸、榎本、佐々木
〇特別職の職員の給与及び旅費に関する条例の一部改正 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対:荒井、藤原、岡田、山岸
〇教育長の給与及び旅費に関する条例の一部改正 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対:荒井、藤原、岡田、山岸

<福祉文教委員会関係>
〇児童育成手当条例等の一部改正 賛成:全員
〇介護保険条例の一部改正 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸

<建設環境委員会関係>
〇国民健康保険税条例の一部改正 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸
〇後期高齢者医療に関する条例の一部改正 賛成:全員
〇墓地等の経営の許可等に関する条例の一部改正 賛成:全員
〇公共下水道事業の一部に関する業務委託契約 賛成:全員

<補正予算委員会関係>
〇一般会計補正予算 賛成:全員
〇国民健康保険事業特別会計補正予算 賛成:全員
〇土地区画整理事業特別会計補正予算 賛成:全員
〇下水道事業特別会計補正予算 賛成:全員

<予算委員会関係>
〇平成30年度一般会計予算 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸
〇平成30年度国民健康保険事業特別会計予算 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸
〇平成30年度土地区画整理事業特別会計予算 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸
〇平成30年度下水道事業特別会計予算 賛成:全員
〇平成30年度介護保険特別会計予算 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸
〇平成30年度後期高齢者医療特別会計予算 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、荒井、藤原、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上/反対岡田、山岸
〇平成30年度病院事業特別会計予算 賛成:全員

※動議提案
〇平成30年度一般会計予算の組み換え 賛成:荒井、藤原、岡田、山岸/反対:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、榎本、佐々木、中田、鈴木、伊藤、梶浦、村上

<その他>
〇東京都後期高齢者医療広域連合規約の一部変更 賛成:全員

<議員提出議案>
〇政治分野における女性活躍の推進を求める意見書 賛成:全員

<解説>
 来年度の予算案を審議する予算議会が終了をしました。一般質問や予算委員会でのやり取りについては紹介をしてきましたので、そちらをご参照ください。本日の議会では反対した内容についてそれぞれ討論を行いましたので、その中で私が行った介護保険条例に対する反対討論と、岡田議員が行った予算案に対する反対討論について少し長いですが掲載します。

〇「介護保険条例の一部改正」への反対討論
 第10号議案「稲城市介護保険条例の一部を改正する条例」について、反対の立場から討論します。
この議案では、指定居宅介護支援の基本方針についての規定や同事業の人員や運営に関する基準の細目などと一緒に、2018年度から2020年度までの介護保険料について決定する内容となっています。
 介護保険料は基準額を現行の4800円から400円引き上げた5200円とする。所得段階を9段階から12段階に増やし、第5段階以上の人は全て値上げとなる内容です。対象となる人数は約1万1千人、1号被保険者の58%が値上げとなります。
 質疑の中で明らかになったのは、市は当初は値上げをせずに据え置きをすることを提案していたし、それが可能だという事です。2015年度から2017年度の介護保険事業で収入よりも支出が下回ったことでできる黒字分が基金として積み立てられ、2016年度決算時点で7億4千万円を超えています。これを活用すれば、保険料を値上げしないで済むという事です。
 これらの黒字はどういった理由で生み出されのか、それは現在の高齢者の皆さんの健康づくりや介護予防等の努力によって予想よりも介護保険サービスが使われなかったために生み出されたものです。本来であれば黒字が出たなら、保険料を取り過ぎたとして返還したっていいくらいのものですが、そうせずに基金として積み立てられているわけです。市民の努力によって生み出された基金なのですが、今いる市民のために還元をしていくのが当然ではないでしょうか。市も当初はそのような姿勢を取っていました。介護保険の基金がどのようにして生み出され、どういった性格のものなのか、その点はしっかりと押さえておくことが必要ではないでしょうか。
 もう一点、重要な点は介護保険財政の在り方の問題です。この点は、予算委員会総括質疑でも基本的な考えについて質問しました。介護保険運営協議会や市議会でも、現在の介護保険財政の構造がそのまま続くことが前提で、3年後は6千円を超えるとか、6年後は8千円近くなるなどの議論がされていますが、本当にそれでいいのでしょうか。総括質疑でも指摘しましたが、今の介護保険財政の構造は介護保険サービスを使えば使うほど、その半分を介護保険料で賄わなくてはならないので、介護保険料の増大が止まらなくなってしまいます。この根元の部分を変えていかないと、介護保険制度は遠くない時期に行き詰ってしまうのではないでしょうか。
 市民からは特養ホームなどの介護施設の定員増について根強い要望があります。最近聞いたある方の話では、市立病院に入院されている要介護5のご家族が退院を迫られている。老健施設を勧められているがそこは3ヶ月だけで、次の目途が立たない。ケアマネに市内の特養の入所についてお願いをしたら「入るまでに2年は待ちます。すぐに入りたいなら西多摩の方で探した方がいい」と言われたとのことです。大丸都営跡地の活用も含めて新たな施設増設が望まれていますが、今の介護保険の財政構造では施設を1つ作ればそれだけで一気に保険料に跳ね返ってきてしまいます。
 今の状況では「介護保険料を青天井で上げていく」か「介護保険サービスを使える人を極端に絞り込む」かの2択となってしまいます。国が「介護の社会化」という理念で制度を導入したのだから、ちゃんと国が責任を持つべきです。全体の費用のうち国の負担が25%しかないのは明らかに少なすぎます。
 総括質疑でも紹介しましたが、全国市長会が昨年11月に出した国の予算に対する提言では「介護保険財政の持続的かつ安定的な運営のため、都市自治体の個々の実態を考慮しつつ、将来にわたって都市自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国費負担割合を引き上げること。また、調整交付金は別枠化すること」と国の対応を求めています。稲城市も「適切な負担です」みたいに答えるのではなく、「現状はともかくも将来に向けては国の対応が必要なんだ」という立場に立つべきではないでしょうか。
 保険料、利用料の値上げをせずに、制度の充実を図り、安心できる制度にしていくためには公費負担の割合を大幅に増やすしかありません。私たち日本共産党は、国の負担割合を直ちに10%引き上げ、将来的には50%に引き上げることを提案しています。その財源は消費税ではなく富裕層や大企業に応分の税負担を求めることで確保できます。政治を変え、必要な人が必要なサービスを安心して受けることのできる介護保険制度にしていくために、これからも市民の皆さんと力を合わせていく決意を述べて、第10議案に対する反対討論とします。

〇「平成30年度予算」への反対討論 日本共産党の岡田まなぶです。日本共産党稲城市議団を代表して、第15号議案、平成30年度東京都稲城市一般会計予算、第16号議案、国民健康保険事業特別会計予算、第17号議案、土地区画整理事業特別会計予算、第19号議案、介護保険特別会計予算、第20号議案、後期高齢者医療特別会計予算の5件について、一括して反対の立場から討論を行います。
 いま、市民のくらしは、実質賃金の低下、不安定雇用の拡大、相次ぐ年金削減、医療費の窓口負担増などにより、厳しさを増しています。中間層が疲弊し、貧困と格差が広がるもとで、子ども・若者の貧困対策、過労死を生む長時間労働の規制強化、医療・介護の充実など、8時間働けばふつうに暮らせる社会、国民のくらしを支える政治が求められています。日本共産党は、暮らし第一で、貧困と格差をただす改革を掲げて力を尽くします。
 市民からは「保育園の待機児解消」「少人数学級の拡充」「子どもの貧困対策」「安心できる医療と介護」「稲城の自然環境の保全」「iバス・路線バスの充実」など切実な願いがよせられています。
私たちは、稲城市の30年度年度予算案の審議にあたり、市民の厳しいくらしの続くもと、市民の切実な願い実現、暮らし・福祉・教育最優先の予算編成を求める立場で臨んできました。
 30年度予算は、一般会計は345億円、特別会計は257億6777万9千円、合計602億6777万9千円。一般会計は、昨年度の当初予算との比較で、23億6千万円増、7.3%の増となりました。
 予算案に反対する主な理由を5点述べたいと思います。
 第1は、引き続き、深刻な問題となっている認可保育園の待機児解消の問題です。
 私たちは、待機児解消のための緊急対応および認可保育園の新設などの計画的な整備を一貫して求めてきました。4月からの新年度に向けては、受入予定が371人に対して新規の入所申請数は652人。第1次の不承諾は281人に上り、申し込んでも4割ものご家庭が入れないという深刻な状況です。
 日本共産党東京都議団が独自に調べた都内の自治体別の保育園の申込数と不承諾の集計では、多摩地域の自治体で、申し込んだ人のうち4割が不承諾になっているのは、集計した19市の中では2市だけ、そのひとつが稲城市です。  
 市は30年度から4年かけて認可保育園を11園増やす計画ですが、4月の保育園の入園に向けては、最も要望のある0歳~2歳児は41人しか増えていません。緊急対策として一時預かり保育の新たな制度も導入する予定ですが、一時預かり保育については「正式な入園ではないので、園の行事に参加できない」「預かり時間が17時までと決まっていて、それ以上の延長ができない」「保育料が割高」などの声が寄せられています。質疑の中で「保育時間の延長については協議をする」と答弁がありましたが、やはり保育園の定員そのものを抜本的に増やしていくことが必要です。
 4月からも多くの待機児童が予想され、安心して預けられる認可保育園をと求める保護者の切実な願いに30年度予算は応えられていないと言わなければなりません。昨日、私たちは予算特別委員会で「待機児童の緊急対策を求める」予算組み替え動議を提案しました。今、入れない、多くの家庭と子どもたちのために、市として緊急対策を強く求めます。
 第2は、上平尾・小田良土地区画整理事業区域内における多3・4・36号線小田良上平尾トンネル工事、南山の開発など、開発優先の予算の問題です。
 多3・4・36号線トンネル整備工事予算は、3年計画の2年目の工事として、6億2752万7千円が計上されています。このトンネル整備工事は、もともと、上平尾と小田良土地区画整理事業、それぞれ民間の組合の開発事業として計画されてきた工事を、事業の実施時期の違いなどを理由にして、市施工に変えて、大きな財政負担をともなって行うというもので、組合で負担すべき工事費を市税で肩代わりするような問題であると私たちは指摘してきました。しかも、道路の全線の開通時期は未定な中で、トンネルの工事をなぜ急ぐのか。市の開発最優先の姿勢が問われます。
 土地区画整理事業特別会計は、13億2103万6千円となっておりますが、このうち市の一般会計からの繰り入れは11億円に上り、引き続き大きな財政負担となっています。
 南山の開発では、稲城の貴重な自然環境を残してほしいと願う市民のもとで、貴重な自然環境を失う民間の丘陵地開発事業に総額で20億円、新年度予算でも8770万円に上る補助金の支出となっています。また、南山開発の40メートルを超える高盛土の造成工事は、東日本大震災後、安全なまちづくりが重要な課題となっています。市民のいのちと安全を守る立場に立った対応を引き続き求めます。
 市施行の4地区の区画整理事業については、非常に長年にわたる事業となる中で、権利者皆さんのくらし、そして人生にもかかわって、大きなご苦労とご心配をおかけしていると思います。権利者の声をしっかり尊重して取り組んでいくことを求めます。
 第3は、国民健康保険税の値上げです。さきの第6号議案「稲城市国民健康保険条例の一部を改正する条例」の反対討論でも述べてきたとおり、今回の税率等の改定によって、多くの加入者の国保の保険税が値上げとなり、大変厳しい暮らしが続く中での国保税を値上げする予算に反対するものです。
 「低所得者が加入する医療保険なのに保険料が高い」という国保税の重い負担は全国で大きな問題となり、「国保の構造問題」として、全国知事会・全国市長会などの地方団体も国に解決を求めています。市民のいのちと健康を守る稲城市として、国保の構造的な課題の解決に向けて、しっかり取り組むことを求めます。
 第4は、介護保険の保険料値上げの問題です。
 さきの第10号議案「稲城市介護保険条例の一部を改正する条例」の反対討論で山岸議員が述べてきたとおり、介護保険料の基準額を4,800円から5,200円に引き上げ、1号被保険者の58%、約万1千人が値上げとなるということで、その予算に反対するものです。
 現在の介護保険は、サービスの利用が増えたり、介護職の労働条件を改善すれば、ただちに保険料・利用料の負担増に跳ね返るという根本矛盾をかかえています。保険料・利用料の高騰を抑えながら、制度の充実や基盤の拡充を図り、本当に持続可能な制度とするには、公費負担の割合を大幅に増やすことが必要です。市としてもこの姿勢に立って取り組むことを求めます。
 第5は、後期高齢者医療制度の保険料値上げの問題です。30年度は、東京全体で1人当たりの平均保険料は、年額9万7127円で、(9万5492円)1635円1.7%の値上げとなります。実態としては、公的年金収入217万円以上の高齢者(約31%)は保険料が下がります。一方、低所得の人はじめ、約69%以上の高齢者の保険料は値上げになります。厳しいくらしのもとでの値上げに反対します。
 後期高齢者医療制度は、2年に1度、保険料を見直しますが、高齢者が増え、医療費が増大すれば、保険料が上がるという問題点を抱えています。私たちは、元の老人健制度に戻すことを国に求めます。
 次に、改善や充実を求める事業について、6点ほど述べておきたいと思います。
 第1は、iバスです。昨年の3月27日より新路線がスタートしました。ちょうど一年になります。昨年の10月には過去最高の乗車人数となったということで、市民の大切な足として親しまれています。高齢化が進むもと、地域でいきいきと暮らしていくために、iバスは大切な事業です。23区には都バスがありますが、多摩地域にはありません。iバスのいっそうの充実に向けて、多摩26市の連携もして、東京都にiバスの運行補助を求めていっていただきたいと思います。
 第2は、小中学校特別教室のクーラー設置です。小学校12校の理科室にクーラー設置を行うということです。引き続き、他の特別教室へのクーラー設置に向けた検討を求めます。
 第3は、要保護児童準要保護児童就学援助費です。31年度に入学する小学生102人、中学生140人分の新入学学用品費が計上されたことは大きな前進です。この間、様々な形で対応を求めてきたことの反映です。これからも子どもたちがお金の心配をしないで学ぶ環境を作っていくための施策を求めます。
 第4は、公園駐車場の使用料です。歳出駐車場管理用1,900千円、駐車場管理委託20,930千円。36,000千円の収益を見込む予算です。
 市民からは「市内公園の駐車場料金が1時間を超えると200円となり利用しにくい。1時間まで無料だが、スポーツ施設の利用や子どもの公園遊びの時など、1時間以内では終わらないことがほとんどである。平日はかなり利用者の少ない駐車場もある。利用の少ない平日など値下げしてほしい。」「無料の時間を延長してほしい」こうした声が寄せられています。市民の皆さんが利用しやすいように、「平日の無料化」「無料時間の延長」などの検討を求めます。
 最後に、30年度予算の個別の事業についてですが、多くの事業が、市民のくらしを支え、切実な願いを実現するために、職員の皆さんの努力のもと、取り組まれています。
 保育士宿舎借上支援事業、受験生チャレンジ支援貸付事業、第3中学校の大規模改修等工事、稲城中央公園野球場駐車場改良工事、住宅リフォーム補助金、住宅用創エネルギー機器等導入促進事業補助金など多くの大事な事業に取り組まれていると思います。
 しかしながら、30年度予算案は全体として、開発優先の予算編成であり、反対するものです。
 地方自治体の仕事は、地方自治法が示しているように、福祉の増進です。日本共産党稲城市議団は、子どもから高齢者まで生き生きと暮らせる、くらし第一の稲城市政に向けて、積極的な提案も行って、開発優先から、くらし・福祉・教育最優先の市政への転換を求めて、引き続き、力を尽くす決意を述べて、討論を終わります。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市3月市議会予算委員会報告 [市議会]

来年度の予算審議も大詰めをむかえ、残すは最終日の討論のみとなってきました。
私は福祉文教分科会の委員として、福祉や教育関係の予算について質疑を行いました。
また、総括質疑として予算全体の事についても何点か質問しました。
様々な内容についてやり取りをしたので、特徴的な項目について抜粋して報告します。
今後の議会日程は3月27日に予算委員会の報告が行われ、28日の最終日に全議案の討論と採決が行われます。

1.市税収入について
①市税収入の前年度予算との比較状況について聞きます。
→個人市民税は均等割(人口数に課税)は約1億54百万円で2百万円増としています。所得割(年間収入に課税)は約66億79百万円で21百万円増としています。
→法人税は均等割(法人数に課税)は約1億9千万円で1千万円増としています。法人税割(年間利益に課税)は約3億98百万円で79百万円の増としています。
②個人市民税と法人税の増額から読み取れる市民の暮らしの状況や、市内での商売の状況に対する認識を聞きます。
→個人市民税の均等割については、納税義務者数が808人増えることになり人口数が増加してきています。所得割については、一人あたりの平均課税額が前年度は15万261円なのが今年度は15万963円としており、暮らしの面からも改善傾向にあると考えています。
→法人税については企業規模を大手企業と中小企業に分けて前年度と比較すると、大手企業は22%伸びているのに対して、中小企業は37%の伸びとなっており市内の中小企業の業績が伸びていると考えています。
<解説>
 市長は2018年度に向けた施政方針で「日本経済は引き続き緩やかな回復基調にあると言え」ると述べました。それでは、実際の市民の生活や暮らし、市内の経済の状況についてどのように認識をしているのかを、市税収入をひとつの判断材料として質問しました。
 確かに個人市民税は前年比0.3%の微増、法人税は17.9%の増となっています。その中身を見ると個人市民税は人口が増えているために増加をしており、一人あたりの平均課税額は微増となっています。今後、国民健康保険や介護保険などの社会保険料の負担が増え、年金の支給額などが削減される見通しの中で、まだ改善を実感できる状況にはなっていないのではないでしょうか。
 また、法人税については企業の数が増えているのと、中小企業の業績が伸びているとのことです。消費税の増税が来年10月にひかえている中で、市民の消費動向に大きな影響を受ける中小企業の商売を支えていくことも求められるのではないかと思います。

2.介護保険財政について
①介護保険財政の基本的な構造について聞きます。
→介護給付費の負担割合は自己負担利用料の分を除いたうちの半分を被保険者の介護保険料で賄い、残りの半分が公費となっています。公費のうち半分が国が、残りの半分ずつを都と市がそれぞれ負担しています。
→この負担割合については、介護保険で必要なサービスを行っていくための適正な負担であると認識しています。
②全国市長会などは国への予算要望で「保険料負担を減らすために、国庫負担を増やすべき」と求めています。稲城市も同じ立場に立つべきと考えるが認識を聞きます。
→まずは介護予防事業等により元気な高齢者を増やして、介護給付費そのものを増やさないことが重要であると考えています。
国の負担については、調整交付金などについて法定分の全額を確実に支給してもらうことなどを東京都市長会では東京都を通して要望しており、今後もそのような立場で行っていきます。
<解説>
 今回の議会では介護保険料の値上げについても議案が出されています。既に福祉文教委員会で私だけが反対して賛成多数で可決されていますが、根本には介護保険財政の構造的な問題があります。介護保険サービスを使えば使うほど、その半分を介護保険料で賄わなくてはならないので、介護保険料の伸びが止まらなくなってしまうのです。この根元の部分を変えていかないと、介護保険制度は遠くない時期に行き詰ってしまうのではないでしょうか。
 今の状況では「介護保険料を青天井で上げていく」か「介護保険サービスを使える人を極端に絞り込む」かの2択となってしまいます。国が「介護の社会化」という理念で制度を導入したのだから、ちゃんと国が責任を持つべきです。全体の費用のうち国の負担が25%しかないのは明らかに少なすぎます。私たち日本共産党は、国の負担割合を直ちに10%引き上げ、将来的には50%に引き上げることを提案しています。
 全国市長会も今年の予算要望として「将来にわたって都市自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国費負担割合を引き上げること」を求めています。稲城市も「適正な負担」と言うのではなく、少なくとも市長会と同じ立場に立つべきであると求めました。

3.保育園の待機児童対策について
①認可保育園の受入数の歳児別の増減について聞きます。
→以下の通りです。
032501.jpg
→申し込みの多い低年齢児の受入数の拡大について市内の保育園にお願いをしてきました。しかし、待機児童数は昨年度と同程度の数となることが見込まれています。
→待機児童対策は喫緊の課題として認識をしています。また、認可保育園に入れなかった家庭には一時預かり保育や認証保育所の案内など個々の事情に沿った丁寧な対応を行っていきます。
②「定期利用の一時預かり保育」の内容について聞きます。
→中島ゆうし保育園の一室を使い、1~2歳児を10人受け入れます。一年間の定期利用として、その都度の申込は必要ありません。フルタイムで働いている人を対象とする予定です。
→通常の定員拡大は難しく、一時預かりという形での受け入れとなりました。
→働いている保護者の状況に合わせた17時以降の預かりについては、保育園とも協議していきます。
③新規で開設する保育園への整備補助金について聞きます。
→2019年に開設予定の保育園への整備補助として、南山地区への新設分に7290万円、矢野口地区への新設分に2025万円を予定しています。そのうち、国庫補助金として南山地区は4860万円、矢野口地区は1350万円を見込んでいます。
→新たな保育所を整備していく上で、国の補助金などを有効に活用していくことが事業者の負担軽減にもなり、保育所等整備が円滑に進めていくために必要であると考えています。
<解説>
 保育園の待機児童問題は、昨年に引き続き深刻な実態です。以下の表は、日本共産党東京都議団が独自に調べた都内の自治体別の保育園の申込数と不承諾(入れなかった)数の集計です。市部の中で、申し込んだ人のうと4割が不承諾になっているのは、集計できた範囲では2市だけ、そのひとつが稲城市となっていて平均不承諾率も大きく上回っています。
032502.jpg
 この間、報告しているように市は2018年度から4年かけて認可保育園を11園増やす計画ですが、少なくとも今度の4月の保育園の入園に向けては最も要望のある0歳~2歳児は41人しか増えていません。緊急対策として一時預かり保育の新たな制度も導入する予定ですが、一時預かり保育については「正式な入園ではないので、園の行事に参加できない」「預かり時間が17時までと決まっていて、それ以上の延長ができない」「保育料が割高」などの声が寄せられています。質疑のやり取りの中で「保育時間の延長については協議をする」と答弁をしましたが、一時保育でしのいでいくのではなく、保育園の定員そのものを抜本的に増やしていくことが必要です。現在、待機児となっている家庭への丁寧な対応と、新たな保育園新設計画を早期に着実に実行させていくことが求められます。

4.子どもの居場所づくりについて
①「子ども居場所事業補助金」の内容について聞きます。
→平成13年から城山文化センターを拠点に中高生の子どもたちがくつろげる居場所づくりを行っている市民活動団体への補助金となっています。
②子どもたちの居場所づくりのための更なる補助や実態調査などを行うべきと考えるが認識を聞きます。
→中高生の居場所づくりとしては児童館で行っている中高生タイムや、各学校の体育館開放などを行っています。4月からは本郷児童館で中高生のために18時まで開館をすることを予定しています。現在のところは、補助事業としてはこれ以上の拡大は考えていません。
<解説>
 東京都が新年度予算の中で、「こども食堂」への補助事業を開始することを計画しています。市内でも子ども食堂や学習支援の無料塾など、子どもの居場所づくりについての取り組みが始まっています。現在の居場所事業は「中高生の居場所づくり」を目的にしていますが、今求められているのは「小学生からの居場所づくり」ではないでしょうか。ニーズ調査や実際の活動状況調査などについて、これからも求めていきます。

5.その他
①公民館の古くなったイスなどの備品の修繕や買い替えについて聞きます。
→修繕費として360万円を計上しました。
→利用者や公民館運営審議会などの意見を聞いて、必要な修繕や備品の購入を行っていきます。
②小中学校で消耗品の購入などに使う学校管理費の決め方について聞きます。
→最初に児童数や面積数などを基礎にした所定の計算様式を使って数字をだし、それを基に各学校と調整の上で消耗品費や燃料費などを決めていきます。
③燃料費などは一年分を使い切ったらそれ以上使えないというのでは教育環境としても良くないと思うが、柔軟な対応について認識を聞きます。
→天候などによって年度分の燃料費を使い切ってしまうこともありうるので、そういう場合は別の予算から必要な分を回すなどの対応を取っていきます。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市3月市議会一般質問報告3~飼い主のいない猫対策について~ [市議会]

一般質問の報告の3回目は、飼い主のいない猫対策についてです。

3.「飼い主のいない猫」と地域が共生するまちづくりについて
(1)国や都の動向について
①「動物の愛護及び管理に関する法律」の近年の改正状況や内容について聞きます。
→平成24年に改正され、動物が命を終えるまで適切に使用する「終生飼養」の責務が明記されたことや、猫をはじめとする愛度動物の殺傷や虐待等について罰則が強化されたことなどです。
→野良猫は、同法44条に規定されている愛護動物に含まれます。
②「東京都動物愛護管理推進計画(ハルスプラン)」の策定の経緯や位置づけについて聞きます。
→動物愛護法や東京都動物愛護条例に基づく計画であり、「人と動物との調和のとれた共生社会」の実現をめざし策定されたものです。
→同計画の「施策―3地域の飼い主のいない猫対策の拡充」の中の「(2)飼い主のいない猫対策の一層の推進」で掲げられている3つの項目は以下の通りです。
1.飼い主のいない猫対策が地域での対立を招く事を防止することなどを定めた「飼い主のいない猫対策の普及啓発」
2.飼い主のいない猫対策が猫の引き取り数減少に貢献していることもあり、その地域での推進などを定めた「地域における飼い主のいない猫対策の推進」
3.動物病院や動物愛護団体と連携する区市町村への支援の検討などを定めた「区市町村と動物愛護ボランティア等との連携の推進」
<解説>
 野犬対策が進む中で、「飼い主のいない猫」、いわゆるノラ猫への対応が注目をされるようになっています。実はノラ猫にとってこれまでの最大の天敵は、野良犬でした。野良犬が多かった時期は猫はそれほど目立ちませんでしたが、狂犬病予防の観点から飼い主の登録や保護などの対策が進み野良犬がほとんどいなくなると、天敵らしい天敵がいなくなっています。
 飼い主のいない猫のほとんどは元飼い猫だったのが、飼い主が飼養を放棄して屋外へと離してしまったり、避妊や去勢をしないで飼っていたために頭数が増えて管理できなくなったためにやはり屋外へ出てしまった猫たちが、子どもを産んで増えていったものです。飼い主のモラル向上と同時に、すでに存在している「飼い主のいない猫」と地域が共生をしていくまちづくりの進展を求めるその立場から質問しました。
 動物愛護法は、2012年に改正がされてちょうど今年に更なる見直しがされる予定です。前回の見直しでは愛護動物に対する虐待などへの罰則が強化をされたということです。また、保健所などによる動物の引き取り義務が制限をされたことも重要です。かつてのように、野良だからといってすぐに捕獲して一定期間を過ぎたら殺処分ということはしないし、できなくなりました。また、飼い主のいない猫も愛護動物に含まれるという事です。当然、そういった猫たちへの殺傷や虐待は明確な法律違反となるわけです。ノラ猫だからといって何をしても良いということでは無くて、動物愛護の精神から対応をしなくてはならないということです。
 また、東京都は動物愛護推進計画の中で、飼い主のいない猫に対する取り組みを示しています。これが都内の各地自治体にとって一つの指針になるわけです。殺処分ゼロについては以前から目標は持っていましたが、小池都知事が選挙の時などの公約に載せるなどしたために政策的にも重視をされるようになってきています。

(2)「飼い主のいない猫」に対する取り組みについて
①「飼い主のいない猫」に対する市の基本的な認識について聞きます。
→もともと飼い猫が捨てられたことで、これ以上増やさないために、飼い主が飼養三原則である「屋内使用の推奨」「不妊去勢手術の実施」「個体標識の装着」を徹底することが需要であると認識しています。
→動物愛護団体等と連携し、「殺処分がなくなること」を目指します。
②「飼い主のいない猫」対策としてこれまで行ってきた取り組みについて聞きます。
→市民から苦情や相談が寄せられた際は、市内のボランティア団体と情報を共有しながら聞き取りや掲示物の設置などの対策を行っています。
→ボランティア団体による活動経験や蓄積したノウハウに基づく取り組み手段などの助言を得ることは、大変重要なものであると認識しています。こういった活動を広く市民に周知する取り組みについては、他自治体の事例を参考にして研究していきます。
<解説>
 飼い主のいない猫への基本的な認識は、これ以上増やさないために、飼い主がしっかりとしてくださいというものです。それでは既にノラ猫状態になった猫たちをどうするのか?ということについて、なかなか思うような答えになりません。私はこの点に課題があるのだと思います。
 飼い主のいない猫に対して担当部署の職員の皆さんは丁寧に対応をしていただいています。ボランティアの人とも協力しながら個別の事案についてしっかり対応されているのですが、それが担当部署の中で留まっていて、市全体の政策的な方針や指針が定まっていないのではないでしょうか。(1)の②で取り上げたハルスプランの「飼い主のいない猫対策」の3つの項目「①飼い主のいない猫対策の普及啓発」「②対策の推進」「③行政とボランティア等とうの連携」を基本に据えるべきだと求めました。
 ボランティア団体の協力は市にとっても大変重要だという事です。稲城には、稲城動物愛の会というボランティア団体があり、日頃より飼い主のいない猫に関わって活動をされています。猫たちに餌やりをしながら、避妊や去勢手術を皆さんが自腹で行ってこれ以上猫が増えないように対策をしたり、保護した猫の譲渡活動なども行っています。自らも自宅で猫を飼うことで、猫の生態などにも詳しい知識を持たれています。こういったボランティア団体の活動をお手本として市民に広く周知するような取り組みも重要ではないかと対応を求めました。
030801.jpg
※我が家の猫も稲城動物愛の会が保護した猫を譲り受けました。

(3)「飼い主のいない猫」に対する餌やりについて
①「飼い主のいない猫」に対する餌やりについて認識を聞きます。
→不適正な餌やりをしないことが、重要であると認識しています。
→不適正な餌やりについては、いつでも食べられるように常時エサを置いておく「置きエサ」や「猫が食べ終わった後の清掃をしない」などです。
②市内における餌やりの状況について聞きます。
→市で把握しているのは、ボランティア団体が餌やりを実施している場所が27か所と聞いています。それ以外の餌やりについては、把握しておりません。
→「不適正な餌やり」は餌やりを是正し、適正な餌やりになるよう啓発を進めていく考えです。
→他自治体の取り組みでは、荒川区における「荒川区良好な生活環境の確保に関する条例」や京都市の「京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例」などがあり、不適正な餌やりなどによる周辺住民の生活環境に被害が生じる状態などを禁止する施策があります。
<解説>
 餌やりに関する答弁は大変重要なものでした。餌やり全般が問題だということではないということです。「適正な餌やり」と「不適正な餌やり」があって、不適正な餌やりをしない、させないことが重要だという事です。
「不適正な餌やり」の具体的な内容は「置きエサ」や「後片付けをしない」等とのことです。たしかに良くないです。あの辺に猫がいたなあと考えて、魚の切り身なんかをポンと放り投げておく。その後どうなったか確かめたりしないので、食べ散らかしたものがそのまま放置をされてしまうような状況です。猫の餌やりは定時定点で行い、決まった量をあげて無くなったら、そこで終わりにして後片付けをするというのが基本だということです。
「不適正な餌やり」を防止するために、いくつかの自治体ですでに取り組みがされているということです。ただ、この先行事例も試行錯誤がされています。
 12月21日付けの朝日新聞の記事ですが、京都市で野良猫に餌やりをしていた女性たちが男から餌やりをするなと怒鳴られるなどの住民トラブルになり裁判で餌やりを妨害した男の方に損害賠償を命じた。この背景には京都市のこの条例があって、条例で「不適正な餌やりの禁止」を定めたがその定義が分かりにくくて、餌やり禁止だけが独り歩きした。京都市は「餌やりを全面的に禁止したわけではなく、野良猫を減らしたいという思いだった。誤解を解いていきたい」としています。荒川区でも同じような状況があるという事です。
 飼い主のいない猫への餌やりというものを、どう捉えるのかという事です。地域猫活動アドバイザーの石森信雄さんという方がいます。練馬区の現役の職員で、練馬区保健所の動物担当課で飼い主のいない猫対策の制度設計を行った人です。この方は飼い主のいない猫のことは地域社会の課題として捉えようと言っています。すでに何らかの理由で野良猫となってしまった猫がいるけれど、その猫をすべて地域から追い出してしまったら解決になるか?ということです。ある地域から猫をすべて追い出しても、ちりぢりに近隣の地域に移るだけです。しかも放っておけば子どもを産んであっという間に数が増えてしまい、ある瞬間は地域から猫が一掃されるかもしれませんが、気が付けば倍の数になってまた戻ってくるというわけです。
 だからこそ定時定点の適正な餌やりをすることでその地域内の猫の数を把握し、一匹ずつ捕まえて避妊去勢をしてあげる。そうするとそれ以上頭数は増えなくて、自然と数が減っていく事になります。野良猫の寿命は3年~5年程度と言われています。適正管理をすることで状況が把握できて、自然と数が減少し、行政としても猫が増えすぎて殺処分せざる得ないということにならないですむ。これが、いわゆる「地域猫」と言われる活動です。
「地域猫」活動をしている人たちは猫がかわいいからとかかわいそうだからと言った一時的な感傷だけで餌やりをしているのではなく、適正管理をすることで猫が好きな人も嫌いな人も住みやすいような街づくりを願っている人たちなんだと捉えるべきではないでしょうか。

(4)「飼い主のいない猫」に対する今後の課題について
①「飼い主のいない猫」について市民の理解や関心を高める取り組みについて認識を聞きます。
→市としては飼い主が責任ある飼い方をする「終生飼養」の理解を進めていくことが大切であると考えています。
→餌やりについては、適切な餌やりと不適切な餌よりを容易に区別できない点が課題だと認識しています。今後は、不適正な餌やりを是正し、適正な餌やりになるよう啓発を進めていきます。方法としてはチラシや看板など啓発を行っており、合わせて市のホームページでも周知を図っています。
②「飼い主のいない猫」への対応として行政・地域・ボランティアが共同して取り組むことへの認識を聞きます。
→飼い主のいない猫と地域が共生していくために、「行政」「地域」「ボランティア」が協力して共に進めていくことが必要であり、引き続き連携していきます。
→市内のボランティア団体の皆さんとは、これまでも話し合いの機会を通じて、課題や対応方法などを共有していきます。今後も、同様に話し合いなどで情報を共有していきます。
0308.jpg
※飼い主のいない猫に関する市のホームページ
<解説>
 先ほど紹介した石森さんは地域猫活動への行政支援の具体例として、次の3つのをあげています。①去勢・不妊手術費用の助成、②自治会などの地域団体との調整、③広報やチラシでの「地域猫活動をお勧めします」という広報の3点です。そして、その中で最も重要なのは①の助成金ではなくて、③の行政広報だと言っています。自治体が「これがわが市の考えです」と広報すれば活動している人は「自分の活動は公共的なものです」と言えるようになる。ということです。
 餌やりについても不適正な餌やりは防止をして、適正な餌やり方法を行ってもらう必要がありますが、市民の中にはそもそもどれが不適正でどれが適正なのかについてまだまだ理解が広がっていないのではないでしょうか。
 ボランティア団体の稲城動物愛の会の方とお話しをすると、餌やりをしている時に近隣の人からクレームを言われたり、嫌がらせのような事を受けることがあるそうです。多くの人は説明をすればわかってくれたりするけれど、時には怖い思いをすることもあったとのことです。市民の中には、適切な方法で行われている餌やりについても「良くない事」だという誤解がまだまだあるのではないでしょうか。
 既に何らかの理由によって飼い主のいない状態となった猫が相当な数で存在をしています。既成市街地だけではなく、ニュータウン地域でも猫たちを見かけます。飼い主に対して啓発を行ってこれ以上の捨て猫を増やさないようにするのは当然ですが、現在地域にいる猫たちを放っておけばその猫がどんどん子どもを産んで増えていくだけです。これまでの対応を超えた取り組みが必要ではないでしょうか。これまで個別事例として担当部署が対応をされてきましたが、地域の課題の一つとして認識して統一的な方針づくりや施策の実施を行うべき時期だと考えます
 一件一件のケースに行政が対応していたら莫大なコストがかかってしまいますし、それをすべてボランティアに丸投げするものではありません。自治会なども含めた各地域の住民の皆さんと一緒に話し合いながら、より良い方法について検討をしていくことをこれかも求めていきます。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市3月市議会一般質問報告2~生活保護制度について~ [市議会]

2回目の報告は、生活保護制度について報告します。

2.生活保護費の削減ではなく、貧困を解決する生活保護制度に向けて
(1)生活保護制度の現状について
①直近の生活保護被保護者の世帯数と人員数を聞きます。
→平成30年1月末日現在で870世帯、1189人です。
→65歳以上の単身世帯は389世帯、夫婦ともに65歳以上の夫婦のみ世帯は61世帯、18歳未満の子どもがいる世帯は76世帯です。
→18歳未満の子どもの数は未就学児は21人、小中学生80人、それ以上の年齢が20人です。
②直近5年間の生活保護被保護者の世帯数と、生活保護費の推移について聞きます。
→表の通りです。
030701.jpg
→世帯の中で特に増えているのは高齢世帯です。保護費の中で特に増えているのは、主に医療扶助費の伸びが顕著となっています。高齢世帯が増えていることで、医療扶助費が増えています。
<解説>
 2018年10月に5年に1回の生活保護制度の見直しが予定されています。しかし、その内容は「見直し」とはほど遠い、保護費を大幅に削減する中身となっています。経済的な格差が拡大する中で、さらに貧困の連鎖を引き起こす生活保護費の削減に反対をし、憲法の理念のもとに生活を保障し貧困を解決する制度とするために、地方自治体として稲城市が役割を発揮していくことを求めて質問しました。
 現在の生活保護世帯870世帯のうち、一人暮らしの高齢者世帯が389で高齢夫婦世帯と合わせると450世帯です。生活保護世帯870の半分程度が高齢者だけの世帯だということです。基本的に高齢者が増えていて、特に医療扶助費の伸びが顕著だという事です。貧困状態になってしまった人たちの生活を保障していくためにどのような施策が求められるのかとなった時に、自立支援や就労援助などがあります。しかし、70歳や80歳を超えた方に働いて収入を得てくださいというのはもう難しいわけで、やはり生活をちゃんと保障するための生活保護制度をしっかりと確立していくことがなによりも重要になっていくのではないでしょうか。
 もう一つは18歳未満の子どもがいる世帯は76世帯で8%、1割にもなりません。私は昨年の6月議会、12月議会で「子どもの貧困」について一般質問しましたが、その時に議論したのが貧困率についてでした。国の「子どもの貧困対策に関する大綱」では18歳未満の子どもの相対的貧困率は16.3%と推計されている。その推計を稲城市に単純計算で当てはめると当時の18歳未満人口16,270人のうち2,652人が貧困状態となっていると推計がされるというものでした。2千人以上の子どもが貧困状態にあるはずなのに、実際に生活保護を受けている子どものいる世帯数は76世帯に留まっています。生活保護を受けられるはずの人が受けられていないのではないか?ということも課題になるのではないでしょうか。

(2)生活保護費の削減内容について
①2018年10月から実施が予定されている生活保護費の見直し内容について聞きます。
→生活扶助費の国費は、国庫負担金166億円の減となっています。母子加算、母子家庭で子ども1人の場合「平均約月2万1千円」から「平均約1万円」となる案が示されています。児童養育加算は、支給対象を「中学生まで」から「高校生まで」に対象を拡大し、「3歳未満等は月1万5千円」から「一律で月1万円」となる案が示されています。
→国の発表した資料による推計では生活扶助費が上がる世帯は26%、変わらない世帯は8%、下がる世帯は67%となっています。
②現在の被保護者の中で見直しによって影響を受ける世帯の数を聞きます。
→平成30年1月末時点で生活扶助を受けているのは764世帯、5億4251万円です。母子加算を受けているのは64世帯、152万円です。児童養育加算を受けているのは60世帯、100万円です。児童養育加算の中で3歳未満の子どもがいるのは9世帯、高校生の子どもがいるのは10世帯です。
③現在の被保護者に見直しの内容を当てはめた場合の、保護費全体の増減額について聞きます。
→国全体の見直し総額を直近の事業費に当てはめた場合、前年比1267万円(0,57%)減になると推計されます。
④現在の被保護者に見直しの内容を当てはめた場合に、保護費が増加する世帯と減少する世帯の数と平均増減額を聞きます。
→国から生活保護基準が示されていないために、詳細は不明です。見直し時期は平成30年10月の予定であるとなっており、生活保護を受けている人たちへの説明は被保護者の全世帯に通知を送付する予定です。
→平成25年の見直しの際には見直し時期が8月、生活保護基準が告示されたのが5月16日でした。
<解説>
 生活扶助費は全体で166億円減額、これから3年間で平均1.8%引き下げられるということです。一人親家庭に加算される母子加算は月額1万円以上の削減となり、子どものいる家庭に加算される児童養育加算は支給対象は拡大するが、3歳未満の子どもは月額5千円の削減となります。国は、これは「見直し」であり、増額となる世帯もあるんだと言っています。しかし、基本となる扶助費を削減し、さらにより困難な生活となっている一人親家庭の分を削減している。明らかな引き下げ計画そのものではないでしょうか。
 生活扶助費は生活保護870のうちの87%が受けているので、それだけの人たちが影響を受けるという事です。母子加算は64世帯が削減となり、児童養育加算は9世帯が削減で10世帯が増加となります。これだけでも「削減」という実態があらわになります。「見直し額」を単純計算で当てはめると、1267万円の削減となるということです。生活扶助を受けている764世帯でこの削減額を割ると、約1万6千円となります。生活扶助以外の母子加算や児童養育加算の増減もありますが、単純計算で生活扶助が年間1万円強の削減となるのではないでしょうか。
 年間1万円。これがどういった重みがあるのか。生活保護を受けている一人暮らしの高齢者の方にお話しを聞いたら、1日の食費は500円程度に抑えるようにしていると言われました。1食ではなく、1日分の3食を500円以内にして、月の食費はなるべく1万5千から2万円の範囲内に納めたいということでした。年間1万円の削減という事は、この方の半月分に相当する食費が無くなってしまうという、本当に大きな影響がある内容だという事は指摘しなくてはなりません。
 削減そのものも重大な問題ですが、その内容をちゃんと伝えるという事も重要です。手紙だけ送って「こうなりました」ではなく、丁寧な対応が求められると指摘しました。

(3)生活保護費削減が他の制度に与える影響について
①生活保護基準が所得条件の基準になっている低所得者向けの支援制度の数と名称を聞きます。
→国の事業では47事業、市単独の事業では40事業程度となります。
②生活保護費の削減が上記の制度に与える影響について聞きます。
→生活保護基準の見直しが与える影響については、報道発表による「国の制度については、生活保護基準額が減額となる場合に、それぞれの制度の趣旨や目的、実態を十分考慮しながら、出来る限り、その影響が及ばないよう対応することを基本的な考え方とする」となっています。
→市単独の事業については、具体的な生活保護基準が国から示されておらず、今後どのような影響があるから不明であることから、今後とも国の動向を注視してまいります。
<解説>
 生活保護の基準が所得条件の基準になっている制度はとして大きいのは就学援助や保育料の免除、住民税の非課税限度額などがあります。それ以外に市が自らの判断で行っている市単独の事業は約40件だということです。特に大きいのは、前回の12月議会の補正予算議案で支給時期の前倒しや支給額を増加した就学援助の準要保護児童への支給基準などが関わってきます。
 厚労省は1月19日の報道発表で「できるかぎり、その影響が及ばないように対応する」としています。そして、地方単独事業についても「その趣旨を理解した上で各自治体において判断していただくよう依頼」するとしています。就学援助の準要保護児童への支給基準など生活に密接に結び付く市単独事業についても、厚労所の「対応方針」の趣旨に沿って「できる限り、その影響が及ばないように対応する」べきであると求めました。

(4)貧困を解決する「生活保障制度」の確立について
①直近の生活保護被保護者の保護率について聞きます。
→平成30年1月末現在で13‰、千人当たり約13人となっています。
→近隣自治体では日野市13‰、多摩市17‰、調布市13‰、府中市20‰など、保護率はほぼ同程度の市が多いものと考えています。
②生活保護被保護者の「捕捉率」について認識を聞きます。
→平成22年に国が実施した「生活保護基準未満の低所得世帯数の推計について」において、本来生活保護を受給できると推計された世帯のうち、実際に受給している世帯の割を示したものです。
→平成16年度全国消費実態調査に基づいた推計では捕捉率87%、平成19年度国民生活基礎調査に基づいた推計では捕捉率32%となっています。
③生活保護制度の広報や周知の状況について聞きます。
→ホームページにおいて制度の概要や申請までの手続きを掲載しています。
→本来利用できるのに利用していない人が多くいるか否かについては、正確な状況を把握することは困難であると認識しています。
④生活保護の申請窓口や申請後の対応を、申請者や被保護者の立場にたって丁寧に行うことについて認識を聞きます。
→機械的に保護申請書のやり取りを行うのではなく、制度の仕組みや権利・義務等といった制度全般について説明を行っていきます。
→「手持ち金」の扱いについて、相談者にわかりやすい、きめ細かい対応につい努めていきます。
→「親族の援助」については、扶養が保護適用の前提条件であるといった誤解を与えないよう、説明を行っていきます。
⑤市民の生活を保障し、貧困問題を解決していくことへの自治体としての役割について認識を聞きます。
→現在、国では「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する観点から、生活保護基準が適正な水準となるよう、専門的かつ科学的な見地から検証が行われております。今後も国が定める生活保護基準の動向を注視するとともに、基準が示された際にはそれに基づき、市として適切な生活保護制度の実施となるよう努めていきます。
<解説>
 2010年の民主党政権時代に当時の厚労省が生活保護を利用する資格のある人のうち実際に利用している人の割合、つまりは生活保護の利用率について推計をしています。これは画期的な調査でした。生活保護制度が貧困状況を解決するためにどの程度の役割を果たしているのかを可視化する物でした。
市は2つの数字を答弁しました。一つは全国消費実態調査を基にすると利用率は87.4%で高くなり、国民生活基礎調査では32%と低くなるということです。しかし、この答弁は少し足りない点があります。ここで言われた数字は住宅ローンの残っている家があるとか最低生活費を超える貯金があるなどの一定の資産を持っている人がいるであろうと仮定をした数字です。そういった仮定を除いて、純粋に生活保護基準を下回る収入しか得ていない世帯について推計をすると、消費実態調査では捕捉率が29.6%、生活基礎調査では15.3%となってしまいます。
 最も低い数字では生活保護の捕捉率は15%、本来生活保護を受けられる人の7人に1人程度しか受けていないという実態なのです。これは7年前の調査ですが、資料の最後に「今回と同様の調査を定期的に実施し、その動向を把握していく」と結ばれています。しかし、自民党へ政権交代がして以降、追加の調査はされていません。結果として、本来生活保護を受けられるのに受けられていない人が相当数にのぼっているはずなのに、その実態がまったく分からないままになっているのです。
 捕捉率については社会保障分野の研究者によって研究がされていて、概ね一致しているのは捕捉率は2割程度に留まっていて、諸外国に比べても生活保護の利用状況は極めて低い状況にあるということです。なぜ、低いのかについても議論がされていますが、原因として挙げられているのが「生活保護は恥だ」という意識や、生活保護に対するバッシングによって生活保護を申請することをためらってしまうということ。また、自分が生活保護を利用できることを知らず、年金があるからダメ、働いているからダメ、持ち家があるからダメなどと誤解して申請をしないということなど、だということです。こういったバッシングや誤解を解消するために、必要な広報や周知をすべきではないでしょうか。
 市のホームページになんて書いてあるのか。生活保護全般の説明と「病気や失業などにより収入や蓄えが無くなるなど、生活にお困りで生活保護をお考えの方は、生活福祉課までご相談ください。生活状況などをお聞きし、生活保護制度や年金など他制度の活用についてご案内いたします。生活保護の申請を希望される場合は、申請書類をお渡しします。なお、相談・申請には時間を要しますので、できるだけ電話などで事前に相談日時をご予約ください。」というだけです。どういう状況なら生活保護を受けられるのか、ほとんどわかりません。ここは、改善をしなくてはならいのではないでしょうか。
 近隣市の生活保護について説明するホームページを見ましたが、どこも似ているつくりにはなっていますが、例えば府中市は「生活保護のしおり」がPDFでダウンロードできるようになっています。また、日野市は収入があっても最低生活費に達していなければ生活保護が受けられるという事を図で解説しています。こういった他市の状況もふまえて、少なくとも収入や一定の資産があっても生活保護は受けられるという説明はホームページ上に明記をすべきであると求めました。
030702.jpg
※生活保護に関する市のホームページ

「手持ちの現預金」についての扱いも重要です。「手持ちのお金」はすべてゼロにしなければ、いわゆる「まる裸」の状態にならなければ生活保護が受けられないという誤解があるし、その点について説明がちゃんとされていないのではないかという事です。この点については、厚労省も明確な線引きを示していませんが、基準として明らかにしているのは「保護の開始の際に、基準額の5割を超える手持ち金があれば超えた分は収入として認定してその分は保護費を減らす」ということです。そもそも生活保護を申請される人はギリギリの生活を送っている人で、もし手持ちのお金をゼロにしたけど生活保護の申請が通らなかったら、本当に生活が立ち行かなくなってしまいます。この手持ち金の扱いについては、利用者の立場や実態に則した丁寧な説明や対応を求めました。
 貧困の対策として、早期の自立に向けた取り組みが大事だということです。しかし、前段で議論しましたが現在増えている生活保護世帯の多くは高齢者世帯です。
 例えば私の知っている方では、80代の男性がいます。大工さんとして50年間働いてきて年金の保険料も納めてきました。持ち家はありますが、預貯金がある理由で全額無くなってしまい、年金が月5万円のみという人です。5万円ではとても暮らしていけないということで、足りない分を生活保護で補っています。また、70代の女性はやはり40年以上様々な仕事をしてきましたが、一番長く働いた会社の経営者が実は年金の掛け金を全く払っていなかったということで、70歳を超えて無年金となってしまったために生活保護を受けています。
 こういった方々に今から自立をしてくださいといっても現実的ではありません。様々な事情によって貧困状態になってしまった方々の生活を保障して、暮らしを支えていくのが生活保護制度の役割ではないでしょうか。今回の生活保護の切り下げは国の方針として実施をされるものです。しかし市民の暮らしを守り、生活を支えていくのが地方自治体の大きな役割です。これからも、生活保護制度を本当の意味で生活を保障する制度へとなっていくことを求めていきます。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市3月市議会一般質問報告1~介護保険事業計画について~ [市議会]

平成30年(2018年)第1回稲城市議会定例会の一般質問を3月5日に行いました。
今回は「介護保険」「生活保護」「飼い主のいない猫対策」の3点について質問しましたので、3回に分けて報告をします。

1.住み慣れた街で暮らし続けられる介護保険制度の確立に向けて―第7期介護保険事業計画(中間とりまとめ)について
(1)「介護予防・生活支援サービス事業」について
①「訪問型サービスB」と「通所型サービスB」の実施について聞きます。
→現在、実施していません。
→第7期計画内での実施予定は、現時点では具体的にはありません。
②新規利用希望者には最初は要介護認定申請を受けるようにすべきと考えるが認識を聞きます。
→本人や家族堂の希望、希望するサービス内容、本人の状態等から総合的に判断し、自ら要介護認定の申請をするか、基本チェックリストによる判定をするかについて、選択するべきものです。
→2016年度に新規で要介護認定の申請を行って要支援1・2になった高齢者は270人、(チェックリストにより)新規で事業対象者になった高齢者は70人であり、割合は20%です。
③「現行相当サービス」から「訪問型サービスA」、「通所型サービスA・C」に変更となる利用者への丁寧な説明の実施について認識を聞きます。
→利用者やその家族に対して丁寧な説明が必要であると認識しています。
→「訪問型サービスA」「通所型サービスA・C」に関しての概要の説明資料はすでに作成しています。各事業者の人員体制やサービス内容等の変更に関する説明は各事業が行うべきものと認識しています。
<解説>
 新たな介護保険事業計画(中間とりまとめ)が公表されました。サービスを必要とする高齢者が、必要なサービスを受けることができ、住み慣れた街で暮らし続けていく事のできる介護保険事業とすることを求めて質問しました。
「サービスB」とは、ボランティアが主体となったサービスです。都内の自治体の中には、地域のボランティア団体を無理にサービス事業の中に組み込んだために、ボランティア団体の運営に制限がかけられて問題が起きている事例も報告されています。稲城市は第6期計画では「実施方法を検討」となっていましたが、少なくとも現状では実施の予定はないという事です。
また、総合事業の新規利用者のうち8割は要介護認定となっていますが、必ずしもそちらを優先しているわけではないということです。この辺も各自治体によって判断が分かれています。都内26市のうち13市が「要介護認定を優先する」となっていて、それ以外は「希望者には要介護認定を受けさせる」となっています。稲城市もこちらです。23区になると総合事業の新規利用者が要介護認定を受けるのに条件をつけるなど要介護認定そのものを制限している自治体もありますので、それと比較すると希望をすればちゃんと要介護認定を受けられている状況になっています。国の方は要介護認定を制限しようという動きを見せています。引き続き、総合事業の新規利用者は要介護認定を優先させることを求めました。

(2)「介護予防自主グループ」について
①計画で示されている「介護予防自主グループ」の定義について聞きます。
→「市主催の『転倒予防教室』等の介護予防事業を受講した後に立ち上げた、介護予防を自主的、継続的に活動するグループ」です。
→(ヨガ、太極拳、お食事会などは)「介護予防自主グループ」の活動グループには含まれません。
→「介護予防自主グループ」の対象は、「転倒予防教室」以外にも「認知症予防事業」「低栄養を予防する教室」を受講した後に立ち上げたグループもありますので、ロコモティブシンドローム予防に限定しているとの認識はありません。
②高齢者の生活を支えるための様々なボランティアグループに対する支援について認識を聞きます。
→グループの活動内容、周辺の地域資源の状況、支えられる対象の高齢者の範囲やグループの状況等を十分に把握、確認した上で、支援の妥当性や必要性等について判断していく必要がある物と認識しています。
③「通いの場支援補助金検討部会」の役割と検討内容について聞きます。
→通いの場支援補助事業の支援目的、支援対象団体の範囲、補助対象経費などについて検討してもらいました。人員構成は、地域で通いの場を実践しているグループ、市民活動サポートセンターいなぎ、社会福祉協議会のメンバーとなります。
→検討部会での審査において、実施回数や参加者数などの数字だけで機械的に判断されたことはありません。
④「通いの場支援補助金」の活用の拡大について認識を聞きます。
→支援対象団体の増などに対応するために費用額の増を計画しているところです。具体的な補助制度の在り方については、協議体において検討を進めていくこととしています。
→(これまでも)地域で通いの場を実践しているグループ等のメンバーによる検討部会や協議体により検討いただいた結果を参考にして補助事業を実施してきています。
<解説>
 市が進めようとしている「介護予防自主グループ」については「転倒骨折予防」以外の、高齢者向けの「お食事会」や「茶話会」「ヨガ」「太極拳」などの活動は含まれるのかどうかについて聞きましたが、それらは含まれないとのことでした。
 ロコモ予防に限定しているわけではないということですが、実際に書かれている記述では介護予防自主グループとして体力測定会をするだとか体操自主グループをいくつにしますとか、けっきょく筋力トレーニングのようなものが中心になっています。体操や転倒予防は大事だと思いますが、本当にそれだけでいいのか、ということです。
「一人ぼっちの高齢者をつくらない」「家に引きこもりがちなお年寄りが外出できるような仲間をつくる」というものなど、もっと多様な活動にスポットを当てるべきだと求めました。
 通いの場補助金についても、実際に通いの場補助金に申請をした人から話を聞くと、「とにかく、新しい活動を始めてくれ」「新しい活動にしか補助金は出せない」と言われたとのことです。「自分のところは長い間活動を続けていて、大事なのはそれをちゃんと維持していくことだ」「今さら新しいものを始めてくれと言われても、今までやってきたものをおろそかにするわけにはいかない」ということでした。こういった声にはしっかりと耳を傾ける必要はあるのではないでしょうか。今後、対象範囲の拡大を進めるという事ですが、幅広い団体が継続して活動を進めることができる補助制度にしていくためにも、利用団体やボランティア団体の声がちゃんと反映すべきであると求めました。

(3)「地域包括支援センターの機能強化」について
①「サテライト」の役割や事業概要について聞きます。
→地域包括支援センターの相談業務や巡回相談の拠点として、身近なところで相談できる出張所の役割を想定しています。
②「サテライト」の設置場所とその選定理由について聞きます。
→現時点では、支援を必要とする高齢者が多い地域として第3地区(大丸・東長沼・百村)を想定しています。
→場所については空き店舗の活用なども想定していますが、具体的な詳細はこれから検討していきます。
③日常生活圏域の範囲の見直しの必要性について認識を聞きます。
→課題はないものと判断しており、現時点で見直しは考えておりません。
<解説>
 地域包括支援センターのサテライトとは、いわゆる「出張所」のようなものになるということです。厚労省の文書を読んでも明確な基準などは示されていないのですが、該当するものとしては「地域包括支援センターが4つの包括的支援事業に一体的に取り組むことを前提として、身近なところで相談を受け付け、地域包括支援センターにつなぐための『窓口』を設けることは、可能である」というものが当てはまるのではないでしょうか。
 場所は第3地区の空き店舗の活用などを考えているということです。私は2016年3月議会の一般質問で大丸・東長沼・百村の第3地区は他の地域に比べて世帯数や高齢者数が多いが、地域包括は坂の上のいなぎ苑にあって決してなじみがあるとは言えないので、地区割を変えるか、大丸地域などに地域包括のサテライトなどを検討してはどうかと提案をしました。当時の答えは地区割りの変更は必要ないということでしたが、結果として私の提案したサテライトがこれから検討されるとのことです。場所はこれからということですが、やはり地域の特性を考えて都営アパートなどの近隣に設置をするのが妥当ではないでしょうか。引き続きこの点を求めていきます。

(4)「介護給付の適正化の取組と目標」について
①直近の要介護認定率と、他市と比べた状況について認識を聞きます。
→稲城市は14%、全国平均は18.5%、東京都平均は19.1%、多摩市が13.4%、日野市が18.9%です。
→要介護認定率の違いは、若い高齢者が多いなどの人口構成の違いや介護予防効果、支援体制の有無、権利意識など、様々な要因によるものと認識しています。
②「(要介護)審査判定のばらつき」の具体的な内容について聞きます。
→認定審査会における二次判定の軽重度変更率や調査項目の選択率などの地域間格差です。
→今後、認定結果のデータを分析して具体的な課題を把握する計画となっているので、現状においては特に課題はありません。
③「福祉用具貸与の軽度者への給付」の基準や条件について聞きます。
→国から通知により示されており、それが基準となります。これらの基準を満たさない場合は、福祉用具の必要性の有無により給付の対象となるかについて、利用者ごとに判断しております。
④「介護保険サービス利用確認シート」の役割や目的について聞きます。
→利用したサービスの内容や給付金額の全国平均との比較等、利用者へお知らせする介護給付費通知です。目的は、利用者が家族やケアマネージャーと共に自身の給付状況等について振り返り、考えるきっかけとすることです。
⑤要介護認定率や給付費の削減を目的にした「適正化」はするべきではないと考えるが認識を聞きます。
→適正化の目的は介護給付を必要する受給者を適切に認定し、受給者が真に必要とする過不足の無いサービスを事業者が適切に提供するように促すことであり、認定率や給付費の削減を目的とはしておりません。
<解説>
「介護サービス利用確認シート」については、「たくさん使いすぎているから、もっと減らすように」等とサービスを減らすことを目的に使用するべきではないと求めました。答弁はそういったものではないということでした。しかし実際の記述は、前半の「現状評価」では「サービス利用確認シートは、利用者がサービスの利用状況について確認しやすくする目的としています」となっているのに、後半の「今後の取り組み」では「給付の適正化につながるようなるので、よりわかりやすい介護給付費通知となるよう取り組みます」となっています。最初はサービスの利用状況を確認する利用確認シートだったのが、後からは給付の適正化のための給付費通知となり、同じものを2つの名称で使い分けています。答弁は「考えるきっかけ」としか答えていないのですから、それ以上の意味合いを持たせるような給付費通知という言葉をあえて使う必要は無いのではないかと指摘しました。
「適正化」そのものについても、「削減ありきではない」ということでした。今回の「中間とりまとめ」の文書でも、直接的な形でそういったことが示されている記述はありません。しかし、国はいかに介護保険を使わせないかという、自治体間競争を促そうとしています。そういったものに市が乗っかるのではなく、必要とする人が必要なサービスをちゃんと受けられるような介護保険にしていくために、これからもこの第7期介護保険計画の実施状況について注視をしていくことを述べました。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市議会3月議会が始まります。 [市議会]

 2月26日から、3月議会が始まります。2018年最初の議会であり、来年度の予算を審議する予算議会になります。代表質問、一般質問、予算委員会と長丁場の議会になります。多くの皆さんの傍聴をよろしくお願いいたします。

<3月議会の主な日程>
2月26日(月) 本会議(施政方針、議案説明 等)
 3月1日(木) 補正予算委員会
   2日(金) 代表質問
   5日(月) 一般質問
  ~8日(木) ※山岸は5日の14時頃、岡田議員は16時頃の予定
   9日(金) 総務委員会
  12日(月) 福祉文教委員会
  13日(火) 建設環境委員会
  14日(水) 予算委員会・総括質疑
  15日(木) 予算委員会・総務分科会
  16日(金) 予算委員会・福祉文教分科会
  19日(月) 予算委員会・建設環境分科会
  27日(火) 予算委員会・採決
  28日(水) 本会議(議案・陳情の討論と採決)

<一般質問の項目>
1.住み慣れた街で暮らし続けられる介護保険制度の確立に向けて―第7期介護保険事業計画について
 新たな介護保険事業計画(中間とりまとめ)が公表されました。サービスを必要とする高齢者が、必要なサービスを受けることができ、住み慣れた街で暮らし続けていく事のできる介護保険事業とすることを求めて質問します。

2.生活保護費の削減ではなく、貧困を解決する生活保護制度に向けて
 2018年10月に5年に1回の生活保護制度の見直しが予定されていますが、その内容は生活保護費を大きく削減する中身となっています。憲法の理念のもとに生活を保障し貧困を解決する制度とするために、地方自治体が役割を発揮していくことを求めて質問します。

3.「飼い主のいない猫」と地域が共生するまちづくりについて
 野犬対策が進む中で、「飼い主のいない猫(ノラ猫)」への対応が注目をされるようになっています。「飼い主のいない猫」と地域が共生をしていくまちづくりの進展を求める立場から質問します。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市議会12月が終わりました。 [市議会]

 本日、平成29年度第4回稲城市議会定例会(12月議会)が閉会しました。
 日本共産党稲城市議団は市長提案議案17件中とも賛成をして、議員提出議案1件に賛成、市民陳情4件のうち2件に賛成をしました。

各議案の議員の賛否については、以下の通りです。(議案名称は一部省略しています)
<総務委員会関係>
〇市税条例の一部改正 賛成:全員
〇一般職の職員の給与に関する条例の一部改正 賛成:全員
<建設環境委員会関係>
〇路上等喫煙の制限に関する条例 賛成:全員
〇生産緑地地区に定めることができる区域の規模に関する条例の一部改正 賛成:全員
〇地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正 賛成:全員
〇町区域等の新設及び変更 賛成:全員
〇稲城市道路線の認定(矢野口駅周辺区画整理・上平尾区画整理・南山東部区画整理・押立私道の寄付・若葉台民間宅地開発・矢野口民間宅地開発 計16路線) 賛成:全員
<補正予算委員会関係>
〇一般会計補正予算(4号) 賛成:全員
〇国民健康保険事業特別会計補正予算(2号) 賛成:全員
〇一般会計補正予算(5号) 賛成:全員
〇土地区画整理事業特別会計補正予算(2号) 賛成:全員
〇下水道事業特別会計補正予算(1号) 賛成:全員
<議員提出議案>
〇「伊藤ちか子議員に再度、辞職を勧告する」決議 賛成:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、尾沢、中田、鈴木、梶浦/反対:岡田、山岸、荒井、藤原、村上/退席:岩佐、榎本、佐々木
<陳情>
〇「北朝鮮のミサイルに備えた避難訓練等の実施を求める」陳情 反対:全員
〇「別居・離婚後の親子の断絶を防止する公的支援を求める」陳情 賛成:岡田、山岸、荒井、藤原、伊藤、村上/反対:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、尾沢、岩佐、榎本、佐々木、中田、鈴木、梶浦
〇「別居中の親子の断絶を防止する教育現場に対する」陳情 反対:全員
〇「別居・離婚後の親子の断絶を防止する法整備を求める」陳情 反対:全員
〇「大丸都営住宅跡地に、高齢者施設、保育園などの福祉施設開設についての」陳情 賛成:岡田、山岸、荒井、藤原、岩佐、榎本、佐々木、伊藤、村上/反対:中山、原島、渡辺、坂田、池田、つのじ、大久保、市瀬、尾沢、中田、鈴木、梶浦

<解説>
 今回の議案では、補正予算議案で「就学援助費新入学学用品費の前倒し支給」が盛り込まれて、「路上等喫煙の制限に関する条例」が新たに新設されました。また、陳情では私自身も訴えてきた「大丸都営アパート跡地への福祉施設開設」を求める陳情が出されました。大丸都営アパートについての陳情では、残念ながら自民党や公明党の議員の反対によって否決されてしまいましたが、陳情に対する賛成討論の中で今後も福祉施設開設を求めていく事を表明しました。以下に討論原稿を掲載します。

<「大丸都営跡地に福祉施設の開設」陳情の討論>
 第10号陳情「大丸都営住宅跡地に、高齢者施設、保育園などの福祉施設開設についての陳情に」賛成の立場から討論いたします。
 ここに1つの資料があります。平成28年度10月7日付稲城市作成打ち合わせ用資料「稲城市立第四保育園、第六保育園用地などに関する経緯」と題されていて、平成24年ごろからの第六保育園や大丸都有地に関する東京都と稲城市のやり取りが示されています。「平成27年2月24日・住宅経営部再編利活用推進担当課長より大丸都有地全体の土地利用の方向性をまとめる計画を平成28末ぐらいまので2年間で策定予定との話しを受ける」「平成27年2月27日・市課長級、東京都を訪問。大丸都営団地跡地については都では民間活用により進める予定があるため検討に時間がかかる。」そして「平成27年7月2日・市課長級、住宅経営部利活用推進担当課長と協議。民活部分に対する市の要望を聞かれる。(高齢者福祉・障害福祉施設・医療施設等の誘致を求めた)」云々と。ここで示されているのは、市としても大丸都営住宅の跡地について福祉活用を考えてきていて、それを都に要望してきたという事実であります。
 市議会でも、私は平成27年度第2回定例会、第3回定例会、第4回定例会、平成28年度第3回定例会、平成29年度第1回定例会、第2回定例会、今議会と7度にわたって大丸都営住宅跡地を保育所、高齢者施設、障がい者施設などの福祉利用をすべきであると求めてきました。また、今議会では他会派の議員からも大丸都営跡地に開設予定の認可保育所に障害児保育のための施設を併設してはどうかとも提案がされました。私はこの提案は大変すばらしいものであると感じました。私自身の発想ではなかなか出てこなかった物であります。このように、議員がそれぞれの知見や市民とのやり取りの中で「大丸都営跡地にこういった施設を作るべきだ」「このように活用した方が良い」と市に対して積極的に提案をしていくのは大変重要なことではないでしょうか。先の障害児保育の併設について、市は現在の2500㎡の保育所用地では難しいとの答えでした。それならば、あと1万3千㎡も土地が空いています。その部分を使って、障害児保育の施設を開設してもらおうではないですか。
 市も東京都に福祉活用を要望している、市議会でも様々な活用を求める声がある、市民からも高齢者施設や障害者施設を作ってほしいという要望がある。誰もが望んでいる内容がこの陳情の内容であります。ぜひこの陳情を採択して、大丸都営跡地を活用して子育て世代も、高齢者も、障がいをお持ちの皆さんも、誰もが集えるような福祉のまちづくりを進めていこうではありませんか。私たち日本共産党は、これからも市民の皆さんの声をしっかりと受け止めて、都営大丸跡地の福祉活用を求めていく決意を表明して、第10号陳情に対する賛成討論といたします。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市12月市議会福祉文教委員会報告~都営大丸アパート跡地の福祉利用について~ [市議会]

 本日、稲城市議会12月議会の福祉文教委員会が開かれました。
 今議会の福祉文教委員会には市長提案の議案は無く、市民から出された陳情4件について審査がされました。
 4件のうち3件は同一の人が出された「別居・離婚後の面会や養育」について市に対応を求める陳情で、そのうち1件に賛成をして、2件については反対をしました。これについては、後日にご報告をします。

 もう1件の陳情が、私自身も議会一般質問で取り上げてきた「都営大丸アパート跡地に、高齢者施設、保育園などの福祉施設開設について」の陳情です。

 陳情項目の要旨は①都営大丸アパート跡地に高齢者施設、障がい者施設などの福祉関連施設を作ってほしい②同跡地に開設予定の認可保育園については、大規模な定員設定ではなく適正な規模の保育軒にしてほしい③これらの実現のために東京都と話しを進めてほしい、というものです。
陳情項目についての市との主なやり取りは次のとおりです。
山岸:認可保育園については、当初は300人規模という案も出されていたが、今は222人の定員で計画が進められている。この規模感についての認識は?
→市:26市で200人以上の認可保育園は37園あり、そのうち7園が300人以上となっています。222人という定員は、2500㎡という土地の大きさから考えて適正だと考えます。
山岸:大規模施設に対する不安では目が行き届くのか、質が保たれるのかという点が考えられる。そういった不安を払しょくするための対応はどうするのか?
→市:今後、保育園の運営者を公募するときにちゃんと質が保たれるように、公募条件についてもしっかりと検討していきます。
山岸:これまでの市議会でも「都営大丸跡地を保育園だけではなく、総合的な福祉利用をすべき」と求めてきて、答弁がされているが基本的な市の考えは?
→市:これまでも「福祉施設などへの活用も含めた構想提案については、包括的な視点から庁内で検討し、東京都へ要望しています」と答弁をしてきましたので、これと変わりありません。
山岸:今の都営跡地の土地の大きさと、保育園に使う部分、残りの部分の活用方法について聞きます。
→都営跡地の大きさは1万6000㎡で、保育園部分は約2500㎡で、残り部分のうち一部を公園や道路についてするという予定になっていますが、それ以外については未定であると聞いています。

 やり取りの中で明らかになったのは、陳情の内容についてはほぼ市の意向と同じだという事です。稲城市はこれまでも都営跡地を福祉施設などへ活用したいと要望をしてきており、今回の陳情はこれまでの稲城市の対応を市議会としてさらに後押しをしてほしいというものです。内容をみればほとんど反対する理由はないはずなのに、採決の結果は以下の通りで不採択(否決)となってしまいました。
121101.jpg

 今回の陳情の内容については、稲城市も以前より要望を出していました。東京都から情報公開請求によって得た資料では、2015年に市が都に対して「高齢者施設・障害福祉施設・医療施設等の誘致を求めた」という記述があります。こういった過去の経過を踏まえるのなら、稲城市の姿勢を評価して、その後押しをするのが市議会の役割ではないでしょうか。なぜ、この陳情に反対をするのか、やはり不可解でなりません。
1211.jpg

 これまで、市は様々な形で東京都と協議していることについてあまり公にしていません。しかし、東京都や稲城市のやり取りの資料は残っており、それらは都や市の考えを知るのに重要な情報となります。陳情の審査の中では、「決まっていない、公になっていない情報を使うのはいかがなものか」という意見も出されました。
 私はたとえ決まっていない事、案の段階の事であっても積極的にそれは公開をしていき、市民の声や意見を貰うべきであると考えます。できあがった内容を最後に見せて「はい、これでいいですね」というのでは議会や市民が意見を言う機会はほとんどありません。案の段階で、協議の段階で、様々な意見を求めていく事が重要なのではないでしょうか。今後とも情報公開条例なども活用して情報を入手し、これは積極的に市民の皆さんにも公開しながら、福祉のまちづくりを進めていきます。

 今回の陳情については、12月18日の最終日本会議で採決がされますので、そこでもしっかりと市民の声を議会へと伝えていきたいと思います。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市12月市議会一般質問報告3~子ども・子育て支援計画と保育所整備について~ [市議会]

一般質問の3回目の報告は、子育て支援計画と保育所整備について報告をします。
今回も数字を表にして報告します。

5.子ども・子育て支援事業計画の見直しについて
(1)「計画見直しの趣旨」について
①「当初計画との乖離」の要因について聞きます
→推計以上に児童人口が増えたことや、保育所等の利用希望が計画策定時のニーズ調査の結果以上に挙げられます。
②現計画終了後の新たな計画策定について認識を聞きます。
→現在の見直し計画をベースに2020年度から2025年度までを期間とした「第二次稲城市子ども・子育て支援事業計画」を策定します。
(2)「児童人口の将来推計」について
120701.jpg
①現計画と見直し計画の「児童人口」の推計範囲の違いについて聞きます。
→№1~№16の通りです。
→2017年度までは実績の数字を使い、2018年度と2019年度は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の人口推計データを基に推計の見直しを行いました。
②平成27年の時点で推計と実績に乖離が生じていたことについて認識を聞きます。
→当初計画については平成22年度に行った人口推計地を用いていることから、推計の時点が古いために差が生じました。
③平成29年に乖離が大きくなっていることについて認識を聞きます。
→大型マンションの建設などから、推計以上に子育て世帯の転入が増加したためです。
④第二地区について現計画と見直し計画で増減が逆転していることについて認識を聞きます。
→№3と№4、№11と№12の通りです。
→第二地区の児童人口については現計画では増加となる推計でしたが、2015年度から2017年度までの実績では減少となっていることから実績に基づいて見直しを行った結果、増減が逆転しました。
<解説>
「子ども・子育て支援計画」の見直しについては、まず児童人口の推計が見直しをされました。今年の3月の予算委員会の中で「計画の子どもの数と、実際の子ども数がまったく違うのではないか」と指摘をしてから、半年たって見直しがされました。5年間で子どもが100人減少する計画だったのが、実際には160人増加する内容へと見直しがされました。
 見直しの理由は「古い値をもとに推計していた」からだという事です。実際には、この計画の1年目の段階で既に乖離が発生をしていました。もっと慎重に人口推計を検証していれば、もっと早い段階で手を打てたのではないでしょうか。マンション建設にしても、2年も3年も前から計画はわかっていたわけで、やはり対応に問題があったと言わざるを得ません。保護者の皆さんからも、「なんで今ごろになって」という声が率直によせられています。
「子ども・子育て支援法」の61条の第5項の規定では、「市町村は、教育・保育提供区域における子ども及びその保護者の置かれている環境その他の事情を正確に把握した上で、これらの事情を勘案して、市町村子ども・子育て支援事業計画を作成するよう努めるものとする」とされています。これに基づき、正確な計画の作成を求めました。

(3)「量の見込み」について
120702.jpg
120703.jpg
120704.jpg
①2号認定における見直し前と見直し後の増減差について地区別・年度別に聞きます。
→№17、№20、№23の通りです。
②3号認定(0歳児)における見直し前と見直し後の増減差について地区別・年度別に聞きます。
→№129、№32、№35の通りです。
③3号認定(1・2歳児)における見直し前と見直し後の増減差について地区別・年度別に聞きます。
→№41、№44、№47の通りです。
④「量の見込み」見直し後の全体的な傾向について聞きます。
→2号認定と3号認定の合計で、2018年度が2381人、2019年度が2499人と増加傾向となっています。
(4)「確保提供量」について
①2号認定における見直し前と見直し後の増減差について地区別・年度別に聞きます。
→№18、№21、№24の通りです。
②3号認定(0歳児)における見直し前と見直し後の増減差について地区別・年度別に聞きます。
→№30、№33、№36の通りです。
③3号認定(1・2歳児)における見直し前と見直し後の増減差について地区別・年度別に聞きます。
→№42、№45、№48の通りです。
④「確保提供量」が「量の見込み」を満たせない状況について、認定別・地区別・年度別に聞きます。
→3歳~5歳児では2018年度に第1地区で12人、第2地区で7人となります。
→0歳~2歳児では2018年度に第1地区で181人、第3地区で23人になります。2019年度は第1地区で159人、第3地区で34人となります。
→第1地区では2年連続で、0歳~2歳児で100人以上の「待機児」が出てしまいます。
→「一時預かり保育」を継続して長時間利用している世帯への配慮については、保育所選考における基準指数の見直しなどを実施し、引き続き必要な配慮を行うように努めていきます。
<解説>
「量の見込み(保育を必要とする子どもの数)」が最も増加するのは第1地区(矢野口、東長沼、大丸、百村、押立)地域の1・2歳児になっています。そして、「確保提供量(保育園の定員)」が足りなくて、「量の見込み(保育を必要とする子ども)」をすべて受けられない状況、ようするに待機児童が第1地区では0歳児~2歳児で2年連続で100人以上出てしまうことが判明しました。
 深刻なのは目の前にせまった来年度の話です。来年4月の入園に向けて申し込みがちょうど行われていますが、認可保育園を希望して入れないという子どもがたくさん出てしまう可能性があります。今後の施設計画と併せて、来年度の緊急的な対策についても検討が必要であると求めました。
 その関係で特に強調したのが、「一時預かり保育」についてです。何度か一般質問でも取り上げてきましたが、一時預かり保育が本来の「臨時的、一時的な保育」というものではなく、待機児になった子どもが連続して長期間にわたって利用している実態があります。このままでは、来年度もそういった利用が増えるかもしれません。その点もふまえると、「一時預かり保育」を継続して長期間利用している世帯への利用料助成、選考基準指数の加点、その他必要な配慮が必要であると対応を求めました。市は当面の対応として、一時預かり保育を継続的に利用している児童については選考基準指数で「2点」加点をするとしましたが、更なる対応が求められます。

(5)「保育施設等の整備」について
120706.jpg
①現計画内での保育所整備方針について聞きます。
→№53と№54、№61~№63の通りです。
②現計画終了後の保育所整備方針の予定について聞きます。
→№55~№60の通りです。
③待機児童解消に向けた市長の認識について聞きます。
→待機児童解消は、最重要課題のひとつとして認識しており、子ども・子育て支援事業計画の中間見直しでは、従来以上の推進を図っていく計画となっています。今計画期間内で待機児童解消を図ることができませんが、今後も待機児童解消に向けては、全力で取り組んでいきます。
<解説>
 保育所の整備は、来年度から4年間で一気に11園認可保育園を増やしていくことが明らかになりました。私たち日本共産党はこの間一貫して、待機児解消のためには抜本的に認可保育園の定員を増やすことであり、そのためには認可保育園の施設数を増やしていく、新設が必要なんだと求めてきました。ここにきて、このように認可保育園新設の計画が作られたことは、保護者の皆さんの声と私たち日本共産党のこれまでの取り組みが市政を動かしてきたのではないでしょうか。
 市長も待機児解消について「最重要課題であり、全力で取り組んでいく」と答弁しました。差し迫っては来年度の待機児についての対策が求められています。計画の前倒しなども含めて、早急で着実な取り組みを求めました。

(6)大丸都営アパート跡地への保育園開設について
①開設に向けた現在の進捗状況について聞きます。
→具体的なスケジュールや土地の賃貸料の確認、事業者募集条件等の調整などとなっています。
②2020年4月開設の前倒し実施について認識を聞きます。
→東京都による測量、貸付価格の決定、その後の市での事業者公募、事業者による設計や建設の期間を考慮すると前倒しをすることは困難であると考えており、2020年度4月の開設で準備を進めています。
③第6保育園の継続について認識を聞きます。
→第6保育園については、今後も継続していきます。
→耐震改修工事の実施時期については、2020年度までに実施する予定と東京都から聞いております。
<解説>
 第6保育園の継続を明言されたのは本当に重要です。この間のやり取りなどで、第4保育園と第6保育園を合併するという案もだされていましたが、駅に近いという事もあり第6保育園は残してほしいという声が多く出されていました。
 気になるのは、耐震改修工事についてです。大丸都営第2アパートの中でも、第6保育園のある4号棟の耐震基準の値が低くなっています。耐震改修工事そのものは東京都が行いますが、工事期間中に第6保育園の事業をどのように継続させるのかは市が考える必要があります。この点については今後の課題です。これからも早急な工事の実施を求めていきます。
nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

稲城市12月市議会一般質問報告2~国民健康保険制度の現状と都道府県化について~ [市議会]

2回目の報告は「国民健康保険制度の現状」と「国民健康保険制度の都道府県化」についてです。
ここも数字を基にした質問を行いましたので、その内容については表にしました。
だいぶ細かい内容になってしまいますが、報告します。

3.国民健康保険制度の現状について
1205.jpg
(1)国民健康保険制度の役割について
①国民健康保険制度の役割について認識を聞きます。
→被保険者の健康の保持増進を図る社会保障制度であり、国民皆保険制度の基礎をなすものです。
→事業運営にあたり国も含めた公的な支出がされており、今後も公的支出は必要であると考えます。
(2)加入者の状況について
①被保険者の年齢構成について聞きます。
→2016年度の被保険者19314人中、40歳未満が5371人(27.8%)、40歳から64歳までが6489人(36.6%)、65歳から74歳までが7454人(38.6%)です。
→被用者保険と比べると、一般的に会社を退職してから国民健康保険へ加入する人が多いことから、65歳から69歳が一番多いことが特徴です。
→東京都平均と比べると、25歳から34歳が少なく、65歳から74歳が多いことが特徴です。
②直近3年間の被保険者の一人当たり所得金額(旧ただし書き所得)について聞きます。
→№1の通りです。
③世帯主の職業構成について聞きます。
→2016年度の世帯主総数13911人中、給与所得者が5874人(42.2%)、営業所得者が1393人(10%)、農業所得者が13人(0.1)、年金等その他所得者が5149人(37%)、所得の無い人が1482人(10.7%)です。
④直近3年間の一人当たり医療費について聞きます。
→№2の通りです。
→被用者保険一般と比べると、国民健康保険の一人当たり医療費は倍以上の額になり医療費水準が高いというのが特徴です。
⑤被保険者の状況をふまえた国民健康保険制度の課題について聞きます。
→年齢構成や医療費水準が高い一方で、所得水準や保険税の収納率が低いことなどの構造的課題があります。この構造的課題の解決として、国の責任として3400億円の追加的な財政支援が行い、今回の制度改革がされたものと考えています。
<解説>
 2018年度から国民健康保険制度が大きく変わります。なぜ制度が変わり、どのように変わっていくのかを明らかにするために、まず現在の制度の状況について基本のところを確認していきました。国保制度は社会保障の制度であり、国民皆保険制度の基礎をなすものであるということです。そして、そのためには今後も公的な支出は必要であるという事です。あたりまえのことですが、国保制度については加入者や利用者の負担だけで制度運営しているのではなく、必要な税金の投入は今後も行われるべきであるということです。
 かつては国保制度の加入者は自営業者や農業者の人が多いと言われていましたが、今では働いていて給与を貰っている人や年金暮らしの人がほとんどを占めています。また、所得の全くない人も1割いるという状況です。また、一人当たり医療費は約32万円の医療費という事で、当然ながら高齢者が多いので被用者保険に比べて医療費は高くなってくるわけです。
 退職者や低賃金労働者が加入者の多くを占めていて、必然的に医療費も高くなりやすい。これは制度そのものの課題であって、これを加入者個人だけの努力や責任では解決できないわけです。当然といえば当然の話なのですが、ここをあいまいにしたり、ぼやかしたりして、最後は受益者負担という名目で保険料の値上げで解決を図るということは、皆保険制度の基礎であるという基本的な位置づけからも行うべきではないと求めました。

(3)財政状況について
①直近3年間の歳入・歳出・実質収支について聞きます。
→№3~№5の通りです。
→この間の財政運営は、被保険者の減少に伴い税収入も減少傾向にあるものの、被保険者の高齢化により保険給付の費用が年々増加傾向にあります。保険税の収納率や健康診断の受診率の向上等による経営努力による交付金が増額されるように努力して、保険税率の改定をすることなく運営してきました。
②直近3年間の財政運営基金の推移について聞きます。
→№6の通りです。
→基金は、保険給付その他財源の不足が生じたときに使用するために設置しています。
③直近3年間の法定外一般会計繰入の金額と歳入に占める割合について聞きます。
→№7と№8の通りです。
→東京都平均や26市平均と比べると稲城市の歳入割合は低くなっています。
→繰り入れをしなかった場合においては国保の制度や財政の維持が困難となってしまうことから、一般会計から多額の税金を投入して国保財政を維持している状況です。
④平成28年度決算「国庫補助金・財政調整交付金」の内訳について聞きます。
→交付金1億1382万円のうち、普通調整交付金が4959万円、特別調整交付金の経営努力分が5253万円、保険者努力支援制度の前倒し分が792万円、その他377万円となっています。
⑤「保険者努力支援制度(前倒し(平成28年度分))の内容について聞きます。
→保険税の収納率向上、糖尿病等の重症化予防、後発医薬品の使用促進、特定健診受診率の向上などの評価指標として設定された取り組みの重要度に応じて150億円が配分されたものです。
→稲城市の取り組みは、健診の受診率の向上などで60点のうち15点となりました。がん検診及び歯周病疾患検診受診率向上として20点のうち10点となりました。後発医薬品促進の取り組みで30点のうち15点となりました。保険税の収納率の向上の取り組みで40点のうち40点となりました。その他の取り組みも合わせて総配点275点のうち106点となり、交付額が792万円となりました。
(4)保険料(税)について
①保険料(税)の賦課方式について聞きます。
→基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額、介護納付金課税額として、それぞれ所得割額と均等割額の合計額で賦課しています。
→市町村平均との比較では、医療分についての応益割合が稲城市は4.1%低いことから、所得の高い人の保険税が高く、所得の低い人の保険税は低く抑えられている特徴となっています。
②直近3年間の1人当たり保険料(税)について聞きます。
→№9の通りです。
→被用者保険一般の保険料については事業主と折半する仕組みとなっていることから、国民健康保険の方が被用者保険より負担が重い特徴となっています。
③直近3年間の収納率について聞きます。
→№10と№11の通りです。
→東京都平均や26市平均と比べると、稲城市の方が高くなっています。
→これまで様々な徴収努力を重ね、収納率の向上を図ってきました。今後も引き続きこうした取り組みを推進していきますので、制度改正による影響はないと考えています。
<解説>
 国保制度の財政収支については一定の黒字が確保をされていますが、その中には法や条例で定められている部分の枠外で一般財源から繰り入れているお金約6億5千万円が含まれていて、歳入の約6%~7%を占めています。東京都の資料では2015年度の繰入金の歳入割合の都平均は7.1%、26市平均は8.4%となっています。2015年度でいえば都平均も市平均も下回っています。ちなみに全国平均は約10%です。
 繰入金の内訳について市は明言しませんでしたが、これも都の資料にちゃんと掲載されています。2015年度でいえば、「保険料(税)の負担を軽減するため」に約5億円、「健康づくりなどの保健事業に使うため」に約4600万円に使われています。つまり、繰入金のほとんどが「保険料(税)の軽減」のために使われているのです。だから、もしこれらの繰り入れが無かったら保険料(税)の軽減がなくなり、負担額にすべて跳ね返ってくるというのが実態ではないでしょうか。
 市の努力と加入者の皆さんの協力もあって、保険料(税)の収納率は95%を超えています。市は保険料(税)の増減は収納率に影響はないと答弁しましたが、金額が増えれば払えない世帯だって出てしまいます。保険料(税)は払える中身にしていく事が必要だと求めました。


4.国民健康保険制度の都道府県化について
(1)都道府県化について
①国民健康保険制度の都道府県化の意義について聞きます。
→都道府県が市区町村と共に保険者となり、財政運営の責任主体として国民健康保険の運営の中心的な役割を担うことにより、制度の安定化が図られるものです。
→都道府県は安定的な財政運営や効率的な事業運営の確保等の国保の中心的な役割を担い、市区町村は地域住民との身近な関係の中で引き続き資格の管理や国民健康保険料(税)の賦課・徴収や保険給付の決定等を行うものです。
②都道府県化による主な変更点について聞きます。
→都道府県は市区町村毎の事業納付金の額を決定し、各市区町村の保険給付に必要な費用全額を市区町村に代わって支払う仕組みとなります。
→市は東京都により示される標準保険税率を参考に、稲城市国民健康保険税条例に基づき、稲城市において保険税の決定や賦課・徴収を行っていきます。
③「東京都国民健康保険運営方針」の法的位置づけについて聞きます。
→改正後の国民健康保険法第82条の2の規定に基づいて作成されます。
→市区町村の対応については同法で「都道府県国民健康保険運営方針を踏まえた国民健康保険の事務の実施に努めるものとする」となっています。
<解説>
 2018年度より国民健康保険制度が都道府県単位による運営に変更されます。どの部分が変更され、市民や被保険者にどのような影響を及ぼすのかについて聞きました。
 「東京都国民健康保険制度運営協議会」が開かれていて、その中で都としての国保運営方針が作られています。この「運営方針」への市町村の対応については、法で規定されているのは「都道府県国保運営方針を踏まえた事務の実施に努める」という点です。必ず守りなさいとは言っていません。標準保険料率などの保険料の取り扱いについては、市町村が独自に考えていく事は認められていて、保険料(税)の決定権や賦課や徴収に関する方針作成は市にあるというを確認しました。

(2)財政運営について
①歳入・歳出項目の現状からの変更点について聞きます。
→歳入科目で「療養給付費等交付金」「前期高齢者交付金」「共同事業交付金」を廃止する予定です。歳出科目では「後期高齢者支援金等」「前期高齢者納付金等」「老人保健拠出金」「介護納付金」を廃止し、新たに「国民健康保険事業費納付金」「財政安定化基金拠出金」を新設する予定です。
②2018年度公費「財政調整交付金」の内容について聞きます。
→財政調整交付金として800億円程度が追加されます。
→財政運営の仕組みが変わることに伴い、一部の自治体で保険税の負担が上昇する可能性があることから、激変緩和の仕組みが設けられています。
③2018年度公費「保険者努力支援制度」の内容について聞きます。
→都道府県と市区町村による医療費の適正化に向けた取り組み等に対して、総額800億円が都道府県に交付され、そのうち市区町村に対して300億円程度が交付されます。
→稲城市においてはこれまでも医療費の適正化に向けた取り組みなどを行っており、今後についても保険者努力支援制度の評価指標を参考に医療費の適正化について努めていきます。
<解説>
 財政運営では、交付金の中に「保険者努力支援制度」というのが盛り込まれていてこれについてはすでに前倒しで取り組まれているものもあり、稲城市は一定の実績をあげています。
 医療費の適正化というと、いかにも上からの押し付けでという感じになってしまいます。実態としてそういう側面もあるわけですが、中身を見ると、ちゃんと健康診断を受けましょう、糖尿病などが重症化しないようにしましょう、健診結果をわかりやすく提供しましょう、保険料が滞納しそうな人には特別な事情を確認したり相談の機会を設けたりしましょう等々、一定まっとうな事も述べられています。重要なのは、交付金を貰うために無理やりこういった事をするのではなく、市民や加入者の健康を守り、結果として医療費が削減され、そして交付金も配分されるという良い意味での努力がされることが重要ではないでしょうか。

(3)「標準保険料率」について
①「標準保険料率」の種類とその内容について聞きます。
→「標準保険料率」は2種類あり、1つは全国統一算定基準による「都道府県標準保険料率」で、もう1つは都道府県内の統一算定基準による「市区町村標準保険料率」です。
→東京都国民健康保険運営協議会で示された試算結果については以下の通りです。
→「東京都平均の標準保険料率で計算した稲城市の新たな一人当たりの金額」は14万5019円で、「東京都平均で計算した稲城市の保険料(税)で法定外繰入を行った実際の金額」は11万2881円で、差額は3万2138円で128%の増額となります。
②「標準保険料率」の法的位置づけについて聞きます。
→改正後の国民健康保険法内2条の2において、都道府県は市区町村標準保険料率を算定し、市区町村に通知するとともに遅滞なく公表するよう規定されています。
→市区町村の対応についての規定はありません。法令上の根拠があるものではなく、参考として示されているものです。
③保険料の都道府県内一本化について認識を聞きます。
→東京都国民健康保険運営協議会での資料では、「保険料水準を平準化するには、区市町村間の医療費水準や収納率の違いを調整する必要があるが現状では差が大きいため、平準化した場合、医療費水準が低い、又は、収納率が高い区市町村がより多くの納付金を負担することになる。このため、ただちに保険料水準の統一を目指すことは困難である」と述べられています。
<解説>
 東京都が示した標準保険料率で計算をすると、大幅な増額となってしまいます。以下の表は、都が示した標準保険料率に基づいてモデル世帯の年収別の保険料と現在の稲城市の保険料、そしてその差額について、日本共産党都議団と稲城市議団が作成した試算結果です。現在の稲城市の保険料率の計算は低所得の人に手厚い内容になっていますが、これを都の標準保険料率に合わせると低所得の世帯になるほど負担増の伸び率が大きくなり、全体としても1.5倍の負担増となってしまいます。子育て世帯なんて、どの年収区分でも年収の1割以上が国保の保険料です。国民年金と介護保険の保険料と各種税金が加わる。とても払っていけない状況です。前段の収納率の答弁で制度が変わっても影響がないという答えでしたけど、ここまであがってしまうと重大な影響が出てしまうのではないでしょうか。
120502.jpg
 東京都は保険料の都内一本化については「困難である」と認めて、「運営方針の改定等の際に協議、検討していく」と述べています。今回の運営方針は平成33年度、2020年度までの計画になっているので、少なくとも3年間は自治体の判断で保険料を決めていく事ができることになります。そうなると、稲城市としてどうするのかが問われてきます。東京都は保険料率を統一しないと言っているのだから、稲城市の責任で値上げをするのか、値上げしないで据え置くのか、もしくは値下げをするかという判断が行われて、それに対する説明責任が求められるのではないでしょうか

(4)2018年度以降の保険料(税)について
①2018年度保険料(税)の計算方法について聞きます。
→現在、稲城市国民健康保険運営協議会の中で審議をされていますが、計算方法については現行と同じ方法と考えています。
→同協議会で「全国的に、決算補てん目的とした一般会計繰入金を解消・削減していく動きがある」と述べている理由については、平成30年度保険者努力支援制度の都道府県分で「決算補てん等目的の法定外一般会計繰入等の削減」が評価指標の一つとなっていることなどです。
②市民の理解と納得の得られる保険料(税)額としていくことについて認識を聞きます。
→市民の理解と納得の得られる国民健康保険税としていくことについては、稲城市国民健康保険運営協議会で引き続き審議をお願いしていきます。
→市民や国民健康保険被保険者による健康づくり活動の実施については、地域の中で健康に暮らせることは市としても良い取り組みと考えています。
→国民健康保険の被保険者でない市民の負担などによる補てんを行ってきている中で、被保険者と市民にご理解をいただける保険税の在り方について、運営協議会で審議をしていただきます。
<解説>
 新しい保険料の計算は、現状と同じ賦課割合で行うという事です。それでは、法定外繰入金をどうするのかということです。稲城市国保運営協議会においては「全国的には、決算補てん目的とした一般会計繰入金を解消・削減していく動きがある」としていて、法定外繰入金の削減について検討するとしています。ここで重要なのは、「解消・削減」を求められている主体が区市町村ではなく都道府県だということです。保健所努力支援制度の評価指標の中身を見ると、都道府県に対して「都道府県内の市町村が決算補てん等目的の法定外一般会計繰入等を行っていない場合、または、都道府県が国保運営方針に基づき、決算補てん等目的の法定外一般会計繰入等を行っている市町村ごとに、削減の目標年次を定めた個別の計画を作成している場合」となっています。
 都道府県が繰り入れを止めさせたいと考えるのなら、市町村に対してそれ相応の計画を作らせるように求めています。市町村が、もっといえば市民や加入者が納得するような計画を作らないと繰り入れの解消はできないわけです。それでは東京都はどうしようとしているのでしょうか。11月21日の東京都国保運営協議会では「運営方針においては、赤字解消・削減に向けた方向性や取り組みについては記載するが、一律の目標年次を定めることは困難である」と述べています。つまり、具体的な繰り入れの削減や解消の計画は作れないと述べていて、これも2020年度以降の次期計画に先送りしているわけです。法定外の繰り入れはやめられないし、やめてしまったら一気に保険料が増えてしまい、とても皆保険制度の維持なんてできなくなってしまいます。繰り入れ止めろというなら、それに代わる確実な財源をちゃんと示せと言うべきではないでしょうか。
 国保制度については、市民や加入者の皆さんは本当に様々な努力や協力をしてくれています。そういった努力にどう市が応えていくのかということが、問われているのではないでしょうか。今回、制度は変わりますが国も都も保険料をあげろなどという指示は出していません。運営主体である東京都も区市町村の実態に合わせて決めていいと言っています。それならば、今回の制度改定を口実にして値上げをすることはせずに少なくとも保険料は値上げをしないで、現状通り据え置いていくということが最も市民や加入者の理解を得られる内容であると、市の対応を求めました。国民健康保険制度については来年だけでなく、今後も重要な課題となってきます。今後も、「負担能力に応じて払える保険料にしていく」ことを求めていきます。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:地域
前の10件 | -